18歳で変わること — 制度の切り替えガイド
障害のあるお子さんが18歳・20歳を迎えると、利用できる制度が大きく変わります。 「子ども向けの制度」から「大人向けの制度」へ切り替わるタイミングで、知らないと支援が途切れてしまうことも。
このページでは、何がいつ変わるのか、何を準備しておけばよいのかを整理しました。
児童福祉から大人の福祉へ
サービス
放課後等デイサービスは18歳の年度末で終了します。卒業後の日中活動の場を早めに探しておくことが大切です。
法律の枠組み
利用する制度の根拠法が変わります。相談先も「こども家庭センター」から「障害福祉課」等に変わることがあります。
計画相談
担当の相談支援専門員が変わる場合があります。17歳頃から移行先の相談支援事業所を探し始めると安心です。
成年年齢
2022年4月から成年年齢が18歳に。携帯電話の契約やクレジットカードの申込みなど、本人の判断で行えるようになります。判断能力に不安がある場合は成年後見制度の検討を。
手当の切り替え
手当
特別児童扶養手当は20歳の誕生月で終了します。障害基礎年金は20歳の誕生日の前日から請求できます。切れ目が生じないよう、19歳のうちに年金の事前準備を始めましょう。
医療費助成
子ども医療費助成の対象年齢は自治体によって異なります(15歳・18歳・22歳まで等)。終了後は自立支援医療(精神通院)や重度障害者医療費助成に移行できる場合があります。
手帳はどうなる?
療育手帳
継続18歳以降も引き続き有効です。ただし、更新時の判定機関が児童相談所から知的障害者更生相談所に変わります。等級が変わる場合もあるため、更新時期を確認しておきましょう。
身体障害者手帳
継続障害の状態が固定していれば更新不要です。成長に伴い等級が変わる可能性がある場合は、再認定の手続きが必要です。
精神障害者保健福祉手帳
2年ごとに更新18歳を超えても2年ごとの更新は変わりません。更新を忘れると手帳が失効し、各種サービスが受けられなくなるので注意してください。
成年後見制度について
成年後見制度は、判断能力が不十分な方の権利を守るための制度です。 18歳で成年を迎えると、契約やお金の管理を本人が行う必要がありますが、 それが難しい場合に後見人が代わりにサポートします。
- 法定後見
- 家庭裁判所が後見人を選任します。判断能力の程度に応じて「後見」「保佐」「補助」の3種類があります。
- 任意後見
- 本人に判断能力があるうちに、将来の後見人をあらかじめ決めておく制度です。 公正証書で契約を結びます。
成年後見制度の利用には費用がかかります(申立費用、後見人への報酬等)。 市区町村の「成年後見制度利用支援事業」で費用を助成してもらえる場合があります。
早めに準備しておくこと
制度の切り替えは、事前に準備しておくことで支援の空白期間を防げます。 以下のスケジュールを目安にしてください。
16〜17歳ごろ
- -卒業後の進路を考え始める(就労・福祉サービス・進学)
- -移行先の福祉サービスの見学・体験を始める
- -相談支援事業所に移行後のサービス利用計画について相談する
18歳ごろ
- -障害者総合支援法に基づくサービスの受給者証を取得する
- -成年後見制度の利用を検討する(必要な場合)
- -障害基礎年金の受給に向けて、初診日の確認・受診歴の整理を始める
19歳ごろ
- -障害基礎年金の事前請求の準備(診断書の作成依頼など)
- -特別児童扶養手当の終了後の家計への影響を確認する
- -年金事務所または市区町村の年金担当窓口に相談する
障害基礎年金について
20歳前に初診日がある場合、保険料の納付要件は問われません(「20歳前傷病による障害基礎年金」)。 ただし、所得制限があります。
- 1級
- 年額 約106万円(月額 約8.8万円)
- 2級
- 年額 約85万円(月額 約7.1万円)
※ 金額は2025年度の額。毎年度改定されます。 請求には医師の診断書が必要です。19歳のうちに年金事務所に相談を始めるのがおすすめです。