やさしい窓口障害のある子どもが利用できる制度・手当ガイド
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受給者証の取り方

児童発達支援(じどうはったつしえん)や放課後等デイサービス(ほうかごとうでいさーびす)を利用するには、 「通所受給者証(つうしょじゅきゅうしゃしょう)」が必要です。 ここでは、受給者証とは何か、どうやって申請するのかをわかりやすく説明します。

受給者証(じゅきゅうしゃしょう)とは

受給者証は、障害児通所支援のサービスを利用するために、市区町村が発行する証明書です。 この証明書があることで、児童発達支援や放課後等デイサービスなどを、国の制度にもとづいた費用(原則1割負担)で利用できるようになります。

受給者証に書かれている主な内容:

  • お子さんの名前・生年月日
  • 利用できるサービスの種類(児童発達支援、放デイ等)
  • 支給量(月に使える日数)
  • 利用者負担上限月額(0円 / 4,600円 / 37,200円のいずれか)
  • 有効期間(通常1年間)

手帳がなくても受給者証は取れます

「障害者手帳を持っていないと受給者証は取れない」と思っている方が多いのですが、手帳がなくても受給者証を取得できる場合があります。 医師の診断書や意見書があれば申請できる自治体がほとんどです。 「発達障害の疑いがある」「グレーゾーンと言われた」という段階でも、 医師の意見書で療育の必要性が認められれば、受給者証が交付されることがあります。

申請の流れ(5ステップ)

1

市区町村の窓口に相談する

お住まいの市区町村の障害福祉担当課(または子育て支援課)に行き、「子どもに療育を受けさせたい」と相談します。窓口では、お子さんの状況のヒアリングや、利用できるサービスの説明を受けます。

電話での事前相談もできます。「受給者証を取りたい」と伝えるとスムーズです。

2

障害児支援利用計画案を作成する

受給者証の申請には「利用計画案」が必要です。作成方法は2つあります。相談支援事業所に依頼する方法と、保護者が自分で作成する方法(セルフプラン)です。

どちらを選んでも受給者証の取得には影響しません。詳しくは下の「セルフプランと相談支援事業所の違い」で説明します。

3

申請書類を提出する

窓口に申請書、利用計画案、必要書類を提出します。必要書類は自治体により異なりますが、一般的には以下が求められます。

一般的な必要書類

  • 申請書(窓口でもらえます)
  • 障害児支援利用計画案(またはセルフプラン)
  • 障害者手帳のコピー(持っている場合)
  • 医師の診断書・意見書(手帳がない場合)
  • 本人確認書類(健康保険証など)
  • 印鑑(自治体による)
  • マイナンバーがわかるもの

手帳がない場合は、医師の診断書や意見書が必要です。かかりつけの小児科や児童精神科で書いてもらえます。

4

審査・支給決定

市区町村が申請内容を審査し、サービスの支給量(月の利用日数)と利用者負担上限額を決定します。審査には通常2〜4週間程度かかります。

自治体によっては面接やヒアリングが追加で行われることがあります。

5

受給者証が届く・利用開始

審査が通ると受給者証が交付されます。受給者証を持って、希望する事業所と利用契約を結べば、サービスの利用を開始できます。

事業所は申請と並行して見学・選定を進めておくと、交付後すぐに利用を始められます。

セルフプランと相談支援事業所の違い

利用計画案の作成方法は2つあります。どちらを選んでも受給者証の取得そのものには違いはありません。

セルフプラン

保護者が自分で利用計画案を書く方法

メリット
すぐに作成・提出できる。相談支援事業所の空きを待つ必要がない
デメリット
更新時も自分で作成が必要。事業所選びのアドバイスが受けにくい
費用
無料

相談支援事業所に依頼

相談支援専門員(そうだんしえんせんもんいん)に計画を作ってもらう方法

メリット
専門員がお子さんに合った計画を作成。事業所の情報提供やモニタリング(定期的な見直し)もしてくれる
デメリット
事業所に空きがなく、依頼までに時間がかかることがある
費用
無料(全額公費負担)

※ はじめての申請でどう書いていいかわからない場合は、まず窓口でセルフプランの記入例をもらうか、相談支援事業所に相談してみてください。

支給量(利用日数)の決まり方

受給者証には「月に何日利用できるか」(支給量)が記載されます。 この日数は、お子さんの障害の状態や必要性、保護者の希望などをもとに市区町村が決定します。

一般的な支給量の目安
月10〜23日程度。自治体やお子さんの状況により異なります
最大日数
原則として「各月の日数から8日を引いた日数」が上限(例: 4月なら22日)
複数の事業所を利用する場合
支給量の範囲内であれば、複数の事業所を併用できます(例: 月15日のうちA事業所に10日、B事業所に5日)

※ 希望日数より少なく決定された場合でも、状況が変われば変更申請ができます。

利用者負担について

障害児通所支援の利用料は、サービス費用の1割が自己負担です。 ただし、世帯の所得に応じて月額の上限額が決まっており、それ以上の負担はありません。

世帯の区分月額上限額
生活保護世帯・住民税非課税世帯0円
世帯年収 約890万円以下4,600円
世帯年収 約890万円超37,200円

※ 3〜5歳の児童発達支援(未就学児向け)は、2019年10月からの幼児教育・保育の無償化により利用者負担が無料です。 放課後等デイサービス(就学児向け)は上記の負担が発生します。

更新手続き(通常1年ごと)

受給者証の有効期間は通常1年間です。有効期限が近づいたら更新手続きが必要です。

  • 有効期限の1〜2か月前に市区町村から更新のお知らせが届くことが多い
  • 更新時にも利用計画案の再提出が必要(セルフプランの場合は再作成)
  • 相談支援事業所に依頼している場合は、モニタリングの結果をもとに更新手続きを進めてくれる
  • 更新時に支給量の見直しが行われることがある

※ 更新手続きを忘れると、有効期限後はサービスが利用できなくなります。早めに手続きしましょう。

よくある質問

Q. 手帳がなくても受給者証は取れますか?

取れる場合が多いです。医師の診断書や意見書があれば、手帳がなくても申請できる自治体がほとんどです。「発達障害の疑い」の段階でも意見書があれば申請可能な場合があります。まずは窓口にご相談ください。

Q. 引っ越した場合はどうなりますか?

受給者証は市区町村が発行するため、引っ越し先の自治体で新たに申請が必要です。転入届を出す際に障害福祉担当窓口にも相談してください。引っ越し前の自治体の支給決定内容は引き継がれることが多いですが、支給量が変わる可能性もあります。

Q. 利用日数(支給量)を増やしたい場合は?

市区町村の窓口に「支給量の変更申請」を行います。増やしたい理由(お子さんの状態の変化、医師の意見など)を伝えてください。計画相談支援を利用している場合は、相談支援専門員に相談すると変更の手続きを進めてもらえます。

Q. 受給者証が届くまでの間、サービスは使えませんか?

原則として受給者証の交付後に利用開始ですが、自治体によっては申請日にさかのぼって支給を認める場合があります。急ぎの場合は窓口にその旨を伝えてください。

Q. きょうだいそれぞれに受給者証が必要ですか?

はい。受給者証は児童1人ごとに発行されます。きょうだいがそれぞれサービスを利用する場合は、1人ずつ申請が必要です。

Q. 受給者証の有効期限が切れたらどうなりますか?

有効期限が切れるとサービスが利用できなくなります。期限の1〜2か月前に更新手続きを行いましょう。多くの自治体では、更新時期が近づくとお知らせが届きます。

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