自立支援医療(育成医療)
身体障害のある児童の手術等の治療費が、3割→1割に軽減されます。
金額・負担額
自己負担1割(所得に応じた上限月額: 0円〜20,000円)
- 対象
- 身体障害のある18歳未満の児童。手術等で確実に効果が期待できる場合。
- 申請先
- 区市町村の福祉担当窓口
- 必要書類
- 指定医療機関の意見書、健康保険証、住民税課税証明書
- 注意事項
- 中間所得層の経過措置は令和9年3月31日まで延長。
あなたは対象?
お子さんの状況に該当する項目をご確認ください。
- 対象
18歳未満で身体に障害があり、手術等で状態の改善が見込まれる
自己負担が原則1割に軽減
- 対象外
18歳未満だが身体障害ではない(精神疾患・発達障害のみ)
精神通院医療(jiritsu-shien-iryo-seishin)が対象
- 対象外
18歳以上
同じ自立支援医療でも「更生医療」が該当します
- 対象外
改善見込みのない障害
育成医療は改善が前提。代わりに障害者総合支援法の他制度を検討
「精神通院医療」との違い(同じ自立支援医療)
精神通院医療
- ・対象: 精神疾患(発達障害を含む)の通院治療
- ・年齢制限: なし
- ・入院は対象外
育成医療(このページの制度)
- ・対象: 身体の障害の治療(手術等で改善見込み)
- ・年齢制限: 18歳未満
- ・入院も対象
どちらも自立支援医療の類型で、申請すれば自己負担が原則1割になります。対象となる障害の種類と年齢が違います。
この制度をくわしく
この制度とは
身体に障害のある18歳未満のお子さんが、手術等の治療を受ける際に、**医療費の自己負担を3割から1割に軽減**する国の制度です。加えて所得に応じた月額上限額が設定されるため、高額な手術でも家計負担が一定範囲に抑えられます。
「自立支援医療」は障害者総合支援法に基づく医療費軽減制度で、以下の3類型があります。育成医療はそのうちの1つです。
| 類型 | 対象 | 年齢 |
|---|---|---|
| 育成医療(このページ) | 身体障害の手術・治療 | 18歳未満 |
| 更生医療 | 身体障害の手術・治療 | 18歳以上 |
| 精神通院医療 | 精神疾患の通院治療 | 年齢制限なし |
小児慢性特定疾病医療費助成との違い
同じ小児の医療費助成として混同されがちですが、対象が異なります。
| 項目 | 育成医療(このページ) | 小児慢性特定疾病 |
|---|---|---|
| 対象 | 身体障害の改善見込みがある手術・治療 | 指定された難病(現在788疾病) |
| 要件 | 治療で確実に効果が期待できる | 指定疾病の診断 |
| 範囲 | 手術等の入院・外来両方 | 入院・外来両方 |
| 期間 | 原則3か月(最長1年) | 原則1年(更新可) |
両制度に該当する場合は併用可能です。通常は小児慢性の方が対象範囲が広く、自己負担月額も小さくなります。
対象となる障害・治療の例
「確実に治療効果が期待できる」ことが要件です。経過観察やリハビリのみでは対象外の場合があります。
- 肢体不自由: 関節形成術、人工関節置換術、骨切り術、先天性股関節脱臼の治療
- 視覚障害: 白内障手術、角膜移植、斜視手術
- 聴覚障害: 鼓室形成術、人工内耳埋込術
- 音声・言語機能障害: 口蓋裂に対する形成術、歯科矯正
- 心臓機能障害: 弁膜手術、ペースメーカー埋込み、先天性心疾患の手術
- 腎臓機能障害: 腎移植術、人工透析
- 肝臓機能障害: 肝移植術
- その他の内臓機能障害: 造血幹細胞移植等
自己負担の上限月額(2026年度)
利用者負担は原則1割ですが、世帯所得に応じた月額上限があります。上限を超える分は公費負担となります。
所得区分別の上限(育成医療は経過措置対象)
| 世帯所得区分 | 月額上限(通常) | 月額上限(重度かつ継続) |
|---|---|---|
| 生活保護世帯 | 0円 | 0円 |
| 住民税非課税(本人収入80万円以下) | 2,500円 | 2,500円 |
| 住民税非課税(本人収入80万円超) | 5,000円 | 5,000円 |
| 住民税課税(所得割3.3万円未満) | 5,000円(経過措置) | 5,000円 |
| 住民税課税(所得割3.3万円〜23.5万円未満) | 10,000円(経過措置) | 10,000円 |
| 住民税課税(所得割23.5万円以上) | 対象外 | 20,000円 |
経過措置の延長
中間所得層(所得割3.3万円〜23.5万円未満)への上限設定は経過措置ですが、**令和9年(2027年)3月31日まで延長**されています。この層の方は現状も月額10,000円の上限が適用されます。
「重度かつ継続」とは
腎臓・肝臓・小腸機能障害等、長期かつ継続的な治療が必要な疾患に指定されると、高所得者も月額上限が適用されます。育成医療の場合、腎臓・肝臓・心臓機能障害(先天性心疾患)等が該当します。
指定医療機関について(重要)
育成医療を利用できるのは、**都道府県が指定した医療機関に限られます**。近隣の大病院・専門医療機関は指定されていることが多いですが、事前確認が必要です。
- 主治医または病院の医療相談室に「育成医療の指定医療機関か」を確認
- 複数の医療機関で受診する場合、それぞれ指定を受けているか確認
- 指定外医療機関での受診は自立支援医療の対象外(通常の3割負担)
申請のタイミング(手術前が原則)
育成医療は**治療(手術)の前に申請が必要**です。治療後の申請では遡及適用されません。
- 緊急手術を除き、必ず事前に申請
- 審査に1〜2か月かかるため、計画的な手術なら主治医と相談して2〜3か月前には準備開始
- 有効期間は原則3か月以内(長期治療なら最長1年まで延長可能)
他制度との併用
- 自治体独自の子ども医療費助成(マル乳・マル子等): 併用可能(多くの自治体で自己負担分も助成)
- 小児慢性特定疾病医療費助成: 併用可能(どちらか上限の低い方が適用)
- 健康保険の高額療養費: 育成医療が優先(高額療養費は後適用)
- 精神通院医療・更生医療: 同一疾病では重複不可(選択受給)
- 生活保護の医療扶助: 育成医療が優先適用
自治体の子ども医療費助成との組み合わせ
多くの自治体では、子ども医療費助成(マル乳・マル子・学章等)と育成医療を組み合わせて、**実質自己負担0円**となります。
- 育成医療の1割負担分を、自治体の子ども医療費助成で助成するパターンが一般的
- 申請窓口は同じ市区町村の福祉担当(医療費助成は保険年金課のことも)
- 確認方法: 窓口で「育成医療と子ども医療費助成の併用」について確認
こんな場合はどうなる
- 18歳到達: 育成医療は18歳未満限定。18歳以降は更生医療への切替申請が必要
- 治療効果が期待できない: 対象外。代わりに障害者総合支援法の他制度を検討
- 有効期間内に治療が終わらない: 延長申請(最長1年)可能
- 転居: 転出先の自治体で改めて申請
- 手帳未取得: 身体障害者手帳がなくても、医師の意見書で申請可能
申請の手順
- 1主治医に「育成医療の対象になるか」を相談する
- 2主治医に「自立支援医療(育成医療)意見書」を書いてもらう
- 3区市町村の福祉担当窓口で申請書類を提出する
- 4必要書類: 申請書、医師の意見書、健康保険証の写し、住民税課税証明書、マイナンバー等
- 5審査を経て「自立支援医療受給者証」が交付される
- 6指定医療機関の窓口で受給者証と保険証を提示して受診
知っておくと役立つこと
- ●治療(手術)の前に申請が必要。緊急の場合を除き、事前に手続きを済ませておくこと
- ●自治体独自の子ども医療費助成(マル乳・マル子等)と併用できるケースがある。窓口で確認を
- ●「確実に治療効果が期待できる」ことが要件。経過観察やリハビリだけでは対象外の場合がある
- ●有効期間は原則3か月以内。長期治療の場合は最長1年まで延長可能
- ●18歳以上になると「更生医療」に切り替わる(要件・手続きは別)
この制度と一緒に検討されることが多い制度
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