難病医療費助成制度(指定難病)
国が指定する難病(341疾病)の患者で、一定以上の重症度の方に対して、医療費の自己負担を軽減する制度です。小児慢性特定疾病医療費助成の20歳以降版。
金額・負担額
自己負担2割(月額上限 2,500円〜30,000円、所得区分による)
- 対象
- 指定難病(341疾病、2025年時点)と診断され、一定以上の重症度基準を満たす方。原則として年齢制限なし。
- 申請先
- 都道府県・政令指定都市の保健所等
- 必要書類
- 臨床調査個人票(指定医が作成)、健康保険証、住民税課税証明書、マイナンバー
- 注意事項
- 「指定難病」と「小児慢性特定疾病」は別制度。小児慢性から難病へ移行できる疾病と、どちらか選択するケースがあります。
あなたは対象?
お子さんの状況に該当する項目をご確認ください。
- 対象
指定難病(341疾病)に該当し、重症度基準を満たす
自己負担が2割+月額上限に軽減
- 自治体による
指定難病に該当だが軽症
軽症高額該当(医療費が一定額超)で認定される場合あり
- 対象外
指定難病に該当しない
18歳未満なら小児慢性特定疾病医療費助成を確認
- 一部対象
18歳未満で小児慢性から移行
両制度で対象疾病が一致しないため切替時に要確認
この制度をくわしく
この制度とは
「難病法」に基づき、国が指定する難病(指定難病)と診断され、一定以上の重症度基準を満たす方を対象に医療費の自己負担を軽減する制度です。**小児慢性特定疾病医療費助成の20歳以降版**という位置づけです。
対象疾病は**341疾病**(2025年時点)。年齢制限はありません。難病情報センター(nanbyou.or.jp)で疾病名から対象かを検索できます。
小児慢性特定疾病医療費助成との違い
| 項目 | 難病医療費助成(このページ) | 小児慢性特定疾病 |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 年齢制限なし | 18歳未満(20歳まで延長可) |
| 対象疾病数 | 341疾病 | 801疾病 |
| 自己負担 | 2割+月額上限 | 2割+月額上限 |
| 申請窓口 | 都道府県・政令市の保健所 | 同左 |
| 必須書類 | 臨床調査個人票(指定医) | 医療意見書(指定医) |
| 重症度要件 | あり(軽症者は原則対象外) | なし(診断で対象) |
**小児慢性から難病医療費助成への移行**は疾病が両方の指定を受けている場合のみ可能です。指定難病リストに該当しない疾病では移行できません。
対象の要件
以下の3つを**全て**満たす必要があります。
- 指定難病(341疾病)に罹患していること
- 指定医による診断を受けていること
- 疾病ごとの**重症度分類**を満たすこと(軽症者は原則対象外)
軽症高額該当
重症度基準を満たさない軽症の方でも、**直近12か月で医療費総額が33,330円を超える月が3回以上**あれば対象になります(軽症高額該当)。
自己負担の上限月額(2026年度)
利用者負担は**2割**で、世帯所得に応じた月額上限があります。
| 区分 | 世帯所得区分 | 月額上限(通常) | 高額かつ長期 | 人工呼吸器等装着者 |
|---|---|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護世帯 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 低所得I | 住民税非課税(本人年収80万円以下) | 2,500円 | 2,500円 | 1,000円 |
| 低所得II | 住民税非課税(本人年収80万円超) | 5,000円 | 5,000円 | 1,000円 |
| 一般所得I | 市町村民税7.1万円未満 | 10,000円 | 5,000円 | 1,000円 |
| 一般所得II | 市町村民税7.1〜25.1万円未満 | 20,000円 | 10,000円 | 1,000円 |
| 上位所得 | 市町村民税25.1万円以上 | 30,000円 | 20,000円 | 1,000円 |
- 入院時の食事代は**1/2の自己負担**
- 「高額かつ長期」: 月ごとの医療費総額が**50,000円を超える月が年6回以上**ある方(経済的負担が大きい方への軽減措置)
指定医・指定医療機関について
申請には「難病指定医」が作成した**臨床調査個人票**が必要です。一般の医師では作成できません。
- 指定医のリストは都道府県のウェブサイトで公開
- 難病指定医は大学病院・専門病院に在籍が多い
- 主治医が指定医でない場合は指定医のいる医療機関への紹介を依頼
- 受診・調剤も都道府県指定の医療機関・薬局で行う必要あり
小児慢性からの移行(重要)
小児慢性特定疾病は20歳で終了します。該当する疾病があれば難病医療費助成への移行を検討してください。
移行で注意すべき点
- 対象疾病が一致しない場合があります(小児慢性では対象、難病では非対象の疾病あり)
- 重症度要件があるため、小児慢性で認定されていても難病では非該当となる可能性あり
- 19歳〜20歳の間に切替準備を始めるのが一般的
- 指定医に「指定難病に該当するか」「重症度を満たすか」を事前確認
移行できない疾病の場合
高額療養費・障害年金・障害者手帳の取得等を検討してください。
他制度との併用
- 自治体独自の医療費助成: 併用可能
- 障害基礎年金・障害厚生年金: 併用可能
- 障害者手帳(身体・療育・精神): 併用可能
- 高額療養費: 難病医療費助成が優先
- 小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付: 20歳未満までの制度(難病への移行時は支援サービスが変わる)
有効期間と更新
- 有効期間は原則**1年間**
- 毎年更新手続きが必要(期限前に自治体から案内)
- 更新時も臨床調査個人票の再提出が必要
- 更新を忘れると失効。新規申請からやり直し
こんな場合はどうなる
- 指定難病ではないが難治性疾患: 地方自治体独自の難病対策で助成がある場合あり。自治体に確認
- 重症度基準を満たさない: 軽症高額該当の要件を確認、満たなければ高額療養費のみ
- 小児慢性から移行できない疾病: 20歳で助成終了。代替制度(高額療養費・年金等)を検討
- 転居: 転出先の保健所で改めて申請
- 症状軽快で重症度を満たさなくなる: 更新時に不認定の可能性(軽症高額該当を検討)
申請の手順
- 1かかりつけ医が指定難病指定医かを確認(指定医のみが臨床調査個人票を作成可能)
- 2指定医に「臨床調査個人票」を書いてもらう
- 3都道府県・政令指定都市の保健所等に申請書類を提出
- 4審査を経て「医療受給者証」が交付される(2〜3か月)
- 5指定医療機関の窓口で受給者証と保険証を提示
知っておくと役立つこと
- ●小児慢性からの切替は、対象疾病が一致するかを事前に確認。指定医に相談を
- ●軽症でも「軽症高額該当」の基準を満たせば対象になる場合あり(直近12か月で医療費総額が33,330円を超える月が3回以上)
- ●対象疾病の確認は「難病情報センター」サイト(nanbyou.or.jp)で検索可能
- ●指定難病と診断された段階で、指定医に助成制度の対象かを確認すること
- ●小児慢性は市区町村でなく都道府県の保健所等が窓口。管轄を間違えやすいので注意
この制度と一緒に検討されることが多い制度
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