生活福祉資金貸付制度(障害者世帯)
障害のある方がいる世帯に対して、医療費・教育費・住宅改修費等を低金利(または無利子)で貸し付ける制度です。
金額・負担額
用途により異なる。福祉費: 最大580万円、教育支援費: 月額6.5万円以内(大学)、緊急小口資金: 10万円以内。連帯保証人がいれば無利子、いなくても年1.5%
- 対象
- 障害者手帳を持つ方がいる世帯(障害者世帯)。他の貸付制度を利用できない方が対象。
- 申請先
- お住まいの地域の社会福祉協議会(市区町村社協)
- 必要書類
- 借入申込書、住民票、障害者手帳の写し、収入証明書、資金の使途を確認できる書類(見積書等)、連帯保証人の書類(いる場合)
- 注意事項
- 返済義務のある「貸付」制度です(給付ではありません)。相談・申請は無料。審査があり、必ず借りられるわけではありません。
あなたは対象?
お子さんの状況に該当する項目をご確認ください。
- 対象
障害者手帳を持つ人がいる世帯で、他の貸付を受けにくい低所得状況
都道府県社協が審査。用途と収支状況を説明する必要
- 自治体による
低所得世帯(手帳なし)
「低所得者世帯」としての貸付対象となる可能性あり
- 対象外
一般所得世帯
この制度の対象外。他の貸付を検討
この制度をくわしく
この制度とは
都道府県の社会福祉協議会が実施する、低所得世帯・障害者世帯・高齢者世帯向けの公的貸付制度です。障がい児がいる世帯は「障害者世帯」として利用できます。
返済義務のある「貸付」(給付ではありません)である点が他の手当類との大きな違いです。ただし低金利(または無利子)で、銀行ローンと比べて有利な条件設定です。
貸付と給付の違い(重要)
「お金が必要」な場面で、他の「給付」系制度との違いを確認してください。
| 項目 | この貸付制度 | 給付系(手当・助成) |
|---|---|---|
| 返済 | 必要(利子あり/無利子) | 不要 |
| 金額 | 用途により最大580万円 | 制度により数千〜数万円/月 |
| 使途 | 限定(5区分) | 限定または自由 |
| 審査 | あり(返済能力) | 所得・障害等級等で判定 |
まず給付系の活用を検討してから、それでも足りない部分を貸付で補うのが一般的な順序です。
資金の種類と限度額
資金は用途によって5つの種類に分かれ、それぞれ限度額・返済期間が異なります。
1. 福祉費(最も幅広い用途)
| 用途 | 限度額目安 | 返済期間 |
|---|---|---|
| 生業費 | 460万円以内 | 20年以内 |
| 技能習得費 | 580万円以内 | 20年以内 |
| 住宅改修費(バリアフリー化等) | 250万円以内 | 7年以内 |
| 福祉用具購入費 | 170万円以内 | 8年以内 |
| 医療費・療養費 | 170万円以内 | 5年以内 |
| 冠婚葬祭費 | 50万円以内 | 3年以内 |
| 介護・療養費 | 170万円以内 | 5年以内 |
2. 教育支援費(就学費用)
| 進学先 | 月額限度 | 返済期間 |
|---|---|---|
| 高校 | 35,000円以内 | 卒業後20年以内 |
| 高専・短大 | 60,000円以内 | 卒業後20年以内 |
| 大学 | 65,000円以内 | 卒業後20年以内 |
入学時の一時金(50万円以内)も別途貸付可。
3. 緊急小口資金
- 限度額: 10万円以内
- 返済期間: 12か月以内
- 用途: 緊急かつ一時的な生計維持
4. 不動産担保型生活資金
- 主に高齢者世帯向け
5. 総合支援資金
- 生活再建のための貸付(離職後等)
金利
返済負担を軽減する金利設定です。
| 資金種類 | 連帯保証人あり | 連帯保証人なし |
|---|---|---|
| 福祉費 | 無利子 | 年1.5% |
| 教育支援費 | 無利子 | 無利子 |
| 緊急小口資金 | 無利子 | 無利子 |
| 総合支援資金 | 無利子 | 年1.5% |
教育支援費と緊急小口資金は連帯保証人なしでも無利子です。銀行ローンに比べて非常に有利な条件です。
障がい児世帯が活用しやすい場面
以下のような場面で福祉費・緊急小口資金が使えます。
福祉費
- 住宅のバリアフリー化(手すり・段差解消・浴室改修)
- 福祉用具の購入(車椅子、介護ベッド等で補装具費支給の基準額を超える部分)
- 療育・医療に関連する交通費(遠方の専門病院への通院等)
- 介護離職時の生計維持
- きょうだい児の教育費
教育支援費
- 障がい児の高校・大学の教育費
- 兄弟姉妹の教育費(障害者世帯として可能)
- 奨学金と併用可能な場合あり
利用条件
- 障害者手帳所持者がいる世帯(障害者世帯)
- 他の公的貸付制度・銀行ローン等を利用できない方
- 返済の見通しが立つ方(返済能力審査あり)
- 生活保護受給中の方は原則対象外(生活保護の扶助で対応するため)
返済能力審査
返済の見通しがないと貸付は受けられません。以下の書類が必要です。
- 収入証明書(源泉徴収票・確定申告書等)
- 返済計画書
- 用途を確認できる書類(見積書等)
- 資産状況の説明
申請窓口は「社会福祉協議会」
申請はお住まいの市区町村の社会福祉協議会(社協)で行います。自治体の福祉窓口や税務担当ではありません。
申請の流れ
- 市区町村の社協に電話で相談(初回は予約推奨)
- 担当相談員と面談(用途・金額・返済計画を相談)
- 申込書・必要書類を準備
- 都道府県社協で審査(2〜4週間)
- 承認されると貸付金が振込
- 据置期間後から返済開始
社協の見つけ方
「○○市 社会福祉協議会」でweb検索、または市役所の総合案内で確認。ほぼ全ての市区町村に1か所以上設置されています。
連帯保証人
連帯保証人がいれば無利子(福祉費・総合支援資金)になります。親族・知人等が連帯保証人になれます。ただし連帯保証人になる側のリスク(借主が返済できない場合に代わって返済)があるため、慎重な相談が必要です。
連帯保証人が立てられない場合も、年1.5%の低金利で借りられます。
他制度との併用・代替案
- 高等学校等就学支援金: 給付。まずこちらを使う
- 高校生等奨学給付金: 給付。まずこちらを使う
- 日本学生支援機構の奨学金: 貸付。教育支援費と併用可能な場合あり
- 補装具費支給制度: 給付。基準額を超える部分の補填に福祉費を活用
- 医療費助成制度: 給付。ただし自己負担が残る場合に福祉費の医療費を検討
- 緊急小口資金: 災害・失業等の緊急時に活用
返済が困難になった場合
早めに社協に相談してください。以下の対応が可能な場合があります。
- 返済猶予(一定期間の支払い延期)
- 減額償還(毎月の返済額の減額)
- 一部免除(重大な事情で返済困難な場合)
放置せず、早めの相談が重要です。
こんな場合はどうなる
- 他の借入がある: 借入状況を正直に申告(隠すと審査で発覚)
- 生活保護受給中: 原則対象外(生活保護の扶助で対応)
- 返済の見通しが立たない: 貸付は受けられない(給付系の活用へ)
- 急な出費(医療費等): 緊急小口資金の検討(最短1〜2週間で振込)
- 引越しが必要: 転居費用は福祉費(住宅費)で対応可能な場合あり
- 親の介護が必要になった: 介護・療養費で対応可能
申請の手順
- 1お住まいの市区町村の社会福祉協議会(社協)に相談。まず電話で相談するのがよい
- 2担当者と面談し、必要な資金の種類・金額・返済計画を相談
- 3借入申込書・必要書類を提出
- 4都道府県社協で審査(2〜4週間程度)
- 5承認されると貸付金が振り込まれる。返済は据置期間後に開始
知っておくと役立つこと
- ●給付(もらえるお金)ではなく貸付(返すお金)なので、返済計画を立ててから申し込むこと
- ●住宅改修(バリアフリー化等)や福祉用具の購入にも使える。補装具費支給制度の自己負担分にも充当可能
- ●教育支援費は奨学金と併用できる場合がある。社協に確認を
- ●緊急小口資金は審査が比較的早い(1〜2週間)。急な出費に対応できる
- ●返済が困難になった場合は、早めに社協に相談すること。返済猶予や免除の制度がある場合がある
この制度と一緒に検討されることが多い制度
お住まいの自治体で使える制度を見る
都道府県・市区町村を選ぶと、その地域で使える制度の一覧ページへ移動します。
お子さんに使える制度をまとめて確認
年齢・お住まい・状況に応じて、使える制度を一覧で確認できます(1〜2分)。