障害基礎年金(20歳前傷病)
20歳前に初診日がある病気やケガで障害の状態にある方に、20歳から支給される年金です。保険料の納付要件は問われません。
金額・負担額
1級: 月額 88,260円(年額 1,059,125円) / 2級: 月額 70,608円(年額 847,300円)
- 対象
- 20歳前に初診日がある傷病により障害等級1級または2級に該当する方。本人の所得制限あり。
- 申請先
- 区市町村の国民年金担当窓口、または年金事務所
- 必要書類
- 年金請求書、診断書(障害認定日または現在)、受診状況等証明書(初診日の証明)、戸籍謄本、住民票、マイナンバー、振込口座
- 注意事項
- 特別児童扶養手当が終了する20歳の時点で切り替え申請が必要。20歳の誕生日の前日の3か月前から手続き可能。
あなたは対象?
お子さんの状況に該当する項目をご確認ください。
- 対象
20歳到達時に障害等級1〜2級相当の障害が継続(20歳前初診の傷病)
保険料納付要件免除。所得制限あり
- 対象外
20歳以後に初診の傷病
通常の障害基礎年金(保険料納付要件あり)を検討
- 対象外
障害等級3級以下
障害基礎年金は1〜2級のみ。障害厚生年金3級なら別枠
- 対象外
20歳未満
20歳到達後に認定請求。事前相談は可
この制度をくわしく
この制度とは
20歳前に初診日がある傷病で一定の障害の状態にある方に、20歳から支給される公的年金です。通常の障害基礎年金は保険料納付要件がありますが、20歳前傷病の特例では保険料納付要件が免除されます(本人が加入できない時期の障害のため)。
特別児童扶養手当が20歳で終了した後の、お子さんご本人への主要な経済的支えとなる制度です。20歳の誕生日の前日が「障害認定日」となり、そこから受給権が発生します。
関連する他の手当・年金との位置づけ
| 年齢 | 手当・年金 | 受給者 | 月額 |
|---|---|---|---|
| 20歳未満 | 特別児童扶養手当 | 保護者 | 1級 58,450円 / 2級 38,930円 |
| 20歳未満 | 障害児福祉手当 | 本人 | 16,560円 |
| 20歳以上 | 障害基礎年金(このページ) | 本人 | 1級 88,260円 / 2級 70,608円 |
| 20歳以上 | 特別障害者手当 | 本人 | 29,590円(最重度のみ) |
最重度のお子さんは20歳以降、障害基礎年金1級(88,260円)+特別障害者手当(29,590円)=月約11.8万円の受給が可能です。
支給額(2026年度)
- 1級: 月額 88,260円(年額 1,059,125円)
- 2級: 月額 70,608円(年額 847,300円)
- 年6回(偶数月)に直近2か月分ずつ本人名義の口座に振込
- 子の加算あり(受給者本人に子がいる場合。障害のあるご本人が結婚後に受給する場合等)
2026年度は対前年度比+1.9%の増額改定となっています。
対象となる障害の程度
- 1級: 日常生活に常時介護が必要な程度(身体障害者手帳1〜2級程度、療育手帳A程度)
- 2級: 日常生活が著しく制限される程度(身体障害者手帳3級程度、療育手帳B1程度)
- 3級以下は障害基礎年金の対象外(障害厚生年金の3級は別枠)
障害者手帳の等級とは別基準で判定されます。日本年金機構が全国一律の基準で審査するため、自治体による差は特別児童扶養手当より小さい傾向があります。
所得制限(20歳前傷病のみの特例)
20歳前傷病による障害基礎年金には、本人の所得による支給制限があります(通常の障害基礎年金にはない特例です)。配偶者や扶養義務者の所得は関係ありません。
ご本人の所得による支給制限
| 前年所得 | 支給額 | 扶養0人の年収換算目安 |
|---|---|---|
| 370.4万円以下 | 全額支給 | 年収 約532万円以下 |
| 370.4万円超〜472.1万円以下 | 2分の1支給停止 | 年収 約532万円超〜約651万円 |
| 472.1万円超 | 全額支給停止 | 年収 約651万円超 |
※扶養親族がいる場合は限度額が加算されます(扶養1人あたり38万円)。
※就労収入がある場合の制限です。多くの方は所得制限に該当しません。
※障害者控除・社会保険料控除等で所得を下げられる場合があります。
特別児童扶養手当との切替関係
特別児童扶養手当は20歳到達で終了します。20歳の誕生日前から障害基礎年金の請求準備を始め、切れ目なく受給できるようにすることが重要です。
- 特別児童扶養手当受給者は、障害基礎年金の認定可能性が高い
- ただし特児の等級と障害基礎年金の等級は別判定
- 障害基礎年金のみ受給できないケースもある(特児1級だったが年金は不認定、等)
障害児福祉手当・特別障害者手当との併給
- 障害児福祉手当(20歳未満): 20歳で終了
- 特別障害者手当(20歳以降、最重度のみ): 障害基礎年金と併給可能
重複判定のポイント:
- 同趣旨の年金(障害厚生年金・障害共済年金)は選択受給(重複不可)
- 手当系(特別障害者手当・心身障害者扶養共済)は併給可能
初診日の証明がカギ(最大の関門)
障害基礎年金の請求で最もつまずくのが「初診日の証明」です。初診日を証明する「受診状況等証明書」を初診の医療機関で取得する必要があります。
初診の定義
- 発達障害: 初めて医療機関を受診した日(乳幼児健診の指摘ではなく、受診した日)
- 知的障害: 初診日は「出生日」とされます(受診状況等証明書は不要)
- 身体障害: 初めて医療機関を受診した日
- てんかん・小児慢性疾患: 初めて医療機関を受診した日
幼少期の通院記録がない場合の代替証拠
当時の医療機関にカルテが残っていない場合(原則5年保存)、以下の書類で証明できる場合があります。
- 母子健康手帳の記録
- お薬手帳・処方箋
- 学校の健康記録・出席状況
- 療育手帳・身体障害者手帳の交付時の申請書類
- 第三者証明(当時を知る親族・教師・近所の方の証言)
不支給となった場合、3か月以内に審査請求(不服申立て)ができます。初診日の証明で不認定となった場合は社会保険労務士への相談が有効です。
就労との関係
障害基礎年金は就労していても受給可能です(就労=症状軽快ではありません)。ただし所得制限(20歳前傷病のみ)は就労収入に対して働きます。
- 一般就労(就労移行支援経由含む): 受給可能
- 就労継続支援A型: 受給可能
- 就労継続支援B型: 受給可能(工賃は所得に含まれません)
- 年金と給与の併用: 所得制限範囲内なら全額支給
こんな場合はどうなる
- 20歳時点では2級、後に症状悪化: 「額改定請求」で1級へ変更申請
- 20歳時点では非該当、後に該当: 「事後重症請求」で請求可能(請求月の翌月分から)
- 結婚: 受給継続。配偶者の所得は影響なし(ただし本人の所得で判定)
- 離婚: 受給継続
- お子さんが生まれた: 「子の加算」を請求(1人あたり月約19,000円)
- 年金のみで生活: 所得制限対象外。全額支給
申請の手順
- 120歳の誕生日の3か月前から区市町村の国民年金窓口または年金事務所で請求用紙一式を受け取る
- 2医師に「障害認定日請求用の診断書」を作成してもらう(障害認定日は20歳の誕生日の前日)
- 3初診日を証明する「受診状況等証明書」を初診の医療機関で取得(転院している場合は初診病院で)
- 4病歴・就労状況等申立書に、発病から現在までの経過を記入する(日常生活の困難さを具体的に)
- 5年金請求書・診断書・受診状況等証明書・申立書・戸籍謄本等を窓口へ提出
- 6日本年金機構で審査(3〜4か月)。認定されると20歳の誕生月の翌月分から支給開始
知っておくと役立つこと
- ●20歳の誕生日の3か月前から手続き可能です。初診日証明の準備を早めに始めてください
- ●知的障害の場合、初診日は「出生日」とされます。受診状況等証明書は通常不要です
- ●幼少期の通院記録がない場合、母子手帳・お薬手帳・学校の記録・第三者証明が代替証拠になります
- ●診断書は「日常生活がどれだけ困難か」が審査のポイントです。具体的な困りごとを医師に詳しく伝えてください
- ●不支給でも3か月以内に審査請求できます。初診日関連で不認定となった場合は社会保険労務士への相談が有効です
- ●障害基礎年金を受給しても就労は可能です。ただし20歳前傷病特例では本人の所得制限があります
- ●特別障害者手当(最重度のみ)とは併給可能。診断書は別様式のため同時申請で準備が効率的です
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